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Research Highlight Title
Japanese:ラジカル反応制御に立脚した局所的タンパク質分子修飾法の開発 
English: 
Author
Japanese: 佐藤伸一, 中村浩之.  
English: Shinichi Sato, Hiroyuki Nakamura.  
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Content
Japanese:タンパク質の分子修飾は生命科学の研究において有用な手法であるにもかかわらず、現在汎用されている手法はLys, Cysといった求核性アミノ酸残基を求電子的な試薬により反応させて化学修飾させるといった方法に限られ、求電子的な反応以外の方法で天然のアミノ酸残基と特異的に効率良く変換を起こす反応の開発は挑戦的な課題であります。そのような背景の中で私たちはこれまで、化学修飾が難しいとされているアミノ酸残基への新規化学修飾法を開発すべく、ラジカル反応の制御という新たな切り口で取り組んでいます。また、私たちはこの化学修飾法をケミカルバイオロジー研究における低分子化合物の標的タンパク質同定にも応用することを目的に研究を展開しています。
現在までに光触媒であるRu(bpy)3錯体を用いた一電子移動型の反応により、芳香族アミノ酸Tyrosine残基に対する修飾法開発に成功しています。N,N-dimethylamino-N’-acyl phenylenediamine構造がTyr残基と光触媒の活性化条件において効率的に縮合反応を起こすことを見出し、タンパク質のラベル化にも適用可能なチロシン残基の化学修飾法を開発しています。
また、一電子酸化触媒であるRu(bpy)3錯体にタンパク質親和性リガンドを共役させることで、この触媒はタンパク質の混在系においてもリガンドが標的とするタンパク質に選択的に結合し、その周辺でのみラジカル的なラベル化反応が触媒できることを明らかにしました。本研究の独創性の高い点は、タンパク質の混在系の中で任意のタンパク質上のアミノ酸残基にラジカル種を発生させ、制御できるといった点にあります。 
English: 
Start-End Year 2013- 
International Domestic
Japanese Japanese 
URL http://onlinelibrary.wiley.com/enhanced/doi/10.1002/anie.201303831/
 

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