本文ファイル公開件数が5000件を突破しました!

2016/5/30


  本文ファイル公開件数が5000件を突破しました

    2016年4月20日、T2R2システムにて学外公開されている論文等の本文ファイルが5000件を突破しました。研究者の皆様のご協力に心より感謝申し上げます。
    今後もT2R2システムでは、本学の研究成果を世界へ向けて発信して参ります。 引き続きT2R2システムへのデータ入力と本文ファイル登録にご協力くださいますよう、お願い申し上げます。


  記念インタビュー
    5000件目の本文ファイルをご登録くださいました髙橋篤司教授(工学院)から、T2R2システムに登録された論文についてコメントをいただきましたのでご紹介します。

    論文
    論文名: Yield-aware mask assignment by positive semidefinite relaxation in triple patterning using cut process
    著者名: Yukihide Kohira, Chikaaki Kodama, Tomomi Matsui, Atsushi Takahashi, Shigeki Nojima, Satoshi Tanaka
    掲載誌: Journal of Micro/Nanolithography, MEMS, and MOEMS (JM3)
    巻号頁: Vol. 15 No. 2 pp. 1-7
    URL: https://t2r2.star.titech.ac.jp/cgi-bin/publicationinfo.cgi?q_publication_content_number=CTT100703816

    コメント
    • 上記論文の概要を教えてください。
      集積回路の製造では、光露光装置で回路パターンをウエハ上に転写(Lithography)し、エッチング(Etching)によりウエハ上に回路パターンを形成します。しかし、現在、大量生産に用いられる光露光装置では、波長193 nmのArFエキシマレーザーが光源として主に用いられており、線幅、線間隔が数十ナノ以下の微細な回路パターンをウエハ上に形成することは原理的に不可能であるため、これを形成するために様々な製造方法が用いられます。その中の一つが、この論文が対象とするLELECUTと呼ばれる製造方法です。LELECUTでは、露光・エッチング工程(LE)を2回繰り返しウエハ上にパターンを形成(LELE)したのち、3回目の露光・エッチング工程でパターンの一部を除去(CUT)することで、線幅、線間隔が数十ナノ以下の微細な回路パターンの形成を実現します。このとき、それぞれの露光・エッチング工程で形成されるパターンは、露光・エッチング工程で形成できるための条件を満たさなければならないだけでなく、工程間の合わせズレの影響を最小限に抑えることが求められます。この論文では、LELECUTのための、合わせズレに強いパターン分割を、半正定値計画緩和法を用いて効率よく求める手法を提案しました。

    • T2R2システムで公開されたファイルをどのような方々に読んでいただきたいですか。
      最先端の集積回路製造技術に関する論文誌に掲載された論文ですが、リソグラフィ関連の技術に興味を持たれている方だけでなく、アルゴリズムなどに興味を持たれている方にも是非読んでいただきたいと思います。

    • 今後の研究活動のご予定を教えてください。
      理論面と実用面の両方から様々な次世代リソグラフィ技術を分析することで、次世代リソグラフィ技術にマッチした実用的な集積回路設計フローが構築できるよう研究していきたいと考えています。


  T2R2システムに本文ファイルを登録すると、このようなメリットがあります
  • 登録された本文ファイルは大学が永続的に保守・管理します。

  • 登録された本文ファイルを一元的に管理することができます。


  T2R2システムで本文ファイルが公開されると、このようなメリットがあります
    T2R2システムに登録されている論文は、Google等の検索エンジンやGoogle Scholarの検索対象となっており、全世界の研究者からアクセスされる機会が多いため、業績の可視性が一層向上します。特に本文ファイルが公開されると、新たな読者を獲得することで被引用回数の増加につながる可能性が高まります。


  T2R2システムで本文ファイルを登録する際のご注意
  • 本文ファイルの公開を希望される場合、共著者への許諾確認は登録者ご自身にて事前に行っていただきますようお願いします。

  • 出版社の規定によっては、ファイルの差替が必要になることや、ファイルの公開ができないこともあります。


  T2R2システムで本文ファイルを公開するには...
    詳しくは、こちら(リンク先PDF)の2~3ページをご参照ください。




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