本稿は人形劇中に,人形とレーザーで描画されたコンテンツがインタラクションをする Puppet Laser Show を提案する.Puppet Laser Show は人形を操る演者と,レーザーでコンテンツを表示する演者がインタラクティブに人形劇を進めるものである.覚障害者はコミュニケーションがとりづらいのでインタラクションが行われづらいという問題がある.そこで,聴覚障害者にPuppet Laser Showの作成を協調作業として行わせることで,インタラクションの活性化を促す方法を提案する.Puppet Laser Show は視覚的な表現力に富んでいるので,聴覚障害者の興味を引くことを期待できる.本稿ではその予備的な実験として,聴覚障害者にとってインタラクティブ人形劇が十分に興味を引くものかを調べた.聴覚障害者の被験者に同じ物語をFlashのコンテンツで見た場合と,Puppet Laser Showで見た場合とでどちらが良かったかを比較してもらった.結果として,多くの場面について,Puppet Laser Show の方が興味を引いたことが分かった.また,その多くの理由はレーザーで演出を加えたことであった.