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論文・著書情報


タイトル
和文:多重電離優位なイオンビーム生成プラズマにおけるKα線スペクトル 
英文: 
著者
和文: 奥井貴之, 河村徹.  
英文: Takayuki Okui, Toru Kawamura.  
言語 Japanese 
掲載誌/書名
和文: 
英文: 
巻, 号, ページ        
出版年月 2017年12月 
出版者
和文: 
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会議名称
和文:「原子分子過程研究と受動・能動分光計測の高度化のシナジー効果によるプラズマ科学の展開」「原子分子データ応用フォーラムセミナー」合同研究会 
英文: 
開催地
和文:岐阜県土岐市 
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公式リンク http://www.am-data-forum.com/seminar29/seminar29program.html
 
アブストラクト 重イオンビーム生成プラズマの温度推定の一つとして Kα 線による分光が有用である [1]。イオンビームによるプラズマ生成過程におけるイオンと標的原子の衝突の際、標的原子の K 殻電子とともに複数個の外殻電子が電離することがある。この過程は多重電離と呼ばれている。多重電離による外殻電子の電離が、プラズマ自由電子による外殻電離と競合すると、多重電離を考慮しないケースと比較して、標的原子の電離度が高くなる。その結果、Kα 線を用いたプラズマ温度推定に影響を及ぼす可能性がある。 本研究では、衝突輻射平衡 (CRE) を仮定した数値シミュレーションにより、多重電離を考慮した場合と考慮しない場合での Kα 線スペクトルを比較検討した。図 1 に得られたスペクトルを示す。電子温度を Te =10eV、標的プラズマイオン密度を ρ/ρ_solid ≈ 10^−10(ρ_solid ≈ 8.1 × 10^22 cm^−3 :C_2 H_5 Cl 固体密度) とし、入射イオンビームとして、電流密度3kA/cm^2、平均エネルギー 30MeV(エネルギー広がり:10%) のC^6+ を仮定した。多重電離を考慮すると、考慮しない場合と比べて高エネルギー側のスペクトル強度が上がった。 本公演では、Kα 線スペクトルの形状に対して多重電離が優位に影響を及ぼす標的のプラズマ条件を考察する。 [1] T. Kawamura, K. Horioka and F. Koike: Laser Part. Beams 29 (2011) pp.135-140.

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