三次元人体再構成のための深層学習の訓練データとして,二次元信号から復元された三次元人体形状がしばしば用いられる.本研究では部位の領域分割画像が与えられる場合に,部位ごとの相互隠蔽を考慮したシルエットを微分可能レンダラによって作成し,勾配法に
よって人体形状を精確に推定する手法を提案する.部位の領域分割画像には,全身のシルエットが持たない姿勢の情報と,二次元関節座標がもたない体型の情報が含まれる.3D Poses in the Wild dataset (3DPW)を用いた実験では部位の領域分割画像と二次元関節座標を併用した場合に,三次元関節座標誤差と三次元頂点座標誤差について,従来手法SMPLifyによる最適解の誤差が0.224と0.191であったのに対して,提案手法では0.210と0.184であった.